2022年10月20日木曜日

西尾 温 写真展 「 さる サル 猿  saru 」

9月から10月末まで、写真家・西尾温さんによる「 さる サル 猿  saru」 を開催しています。

大阪刀根山医療センターの院内ギャラリーでは、2019年以降、年に1度、地域で活躍しておられるプロの写真家さんの展示を行っています。




今年は 西尾温さん(38)の作品展です。西尾さんは動物好きで、動物園に撮影に行くのがお好きだそうです。今回は、4年間、淡路島モンキーセンターに通い、撮影したサルたちの作品から選りすぐりの23点を展示しています。



タイトルパネルの西尾さんの言葉をご紹介します。

「動物って、人間臭いんです。
同じ場所で、同じ種類の動物で同じような顔をしているように見えても、
一体一体に個性があって、性格が違います。

そんな動物たちの姿に魅力を感じ、10年以上撮影しています。
今回は、おサルさんの写真の中から、
可愛かったり、なんだか人間臭かったりする写真を集めてみました。

楽しんでいただけましたら、幸いです。」



西尾さんのおサルたちを見つめる温かいまなざしが感じられますね。




西尾さんは神戸市出身の38歳。富山大学理学部在学中に写真に興味を持ち、卒業後、ビジュアルアーツ専門学校で専門的に写真を学んだそうです。コニカフォトプレミオを受賞。
現在はフリーカメラマン、写真家、ビジュアルアーツ専門学校講師をされています。


年に1度の写真家さんの写真展では、毎回「お気に入りを1点見つけよう!」という企画をしています。ギャラリーを通りかかった、患者様やスタッフに、お気に一の1枚を見つけて、シールを貼ってもらおう、というものです。



シールは会期中に、じわじわ増えていき・・・


「お気に入りの1点」は今のとこと、上の真ん中の写真、子ザルさんが写真をのぞき込んでいる写真が、1番人気です。

(秋山)
















2022年10月12日水曜日

参加型展示花火展

 

毎年恒例、参加展示花火展を開催しました。

2019年以来、9回目になります。患者さまや、スタッフにはお馴染みの展示のため、展示を開始すると「今年もやるんやね。」との声が聞かれました。


展示開始時は、このような状態からスタートしました。







ギャラリーを通りかかる、患者様、スタッフが1枚1枚張る丸シールが、日々増えてゆき、

1か月経つと、このようにたくさんの花火が上がりました。



参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

(秋山)






2022年7月21日木曜日

奥村勝絵画展「画集」

 大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センター内のギャラリーにて、奥村勝さんの絵画展「画集」を開催しております。

↑「桜の老木」

かつて当院の裏門付近にあった桜の木です。
今回の絵画展のメインとして飾られています。

苔むしどっしりとした幹が力強く、しかし穏やかに佇んでいる様子描かれています。
老木が重ねてきた年月を感じることができる作品となっています。


↑左「千里川上流」、左「大阪城と梅林」

今回の展示では、見慣れた地元の風景を描いた作品が多く展示されています。



奥村さんは、元・当院患者様です。入院中、病室でスケッチをしておられたところを病棟スタッフがお見掛けしたのをきっかけに今回の展示に繋がりました。



奥村さんは、現在84歳。63歳で退職後、地域の公民館の水彩画講座を受講したことをきっかけに絵を描かれるようになったそうです。


今回の展示は、約20年の間に制作した作品の中から、選りすぐりをお借りし、前期・後期の二期に分けて展示しています。

日本美術家連盟会員であり、作品を東京・新国立美術館で展示したこともあるそうです。



水彩画も2点展示しました。油絵とは違う味わいがありますね。




さてここからは、展示後半で差し替えた作品をご紹介します。









重厚な油絵作品を見ていると、病院に居ながらにして、美術館にいるような気分にになり、楽しませてもらっています。

この展示は、8月末までです。
コロナ以前であれば、地域の方にも見に来ていただけたのですが、今は難しいの状況です。ブログ上ではありますが、奥村さんの作品を楽しんでいただければと思います。

(秋山)










イラスト展「A5の架け橋」 名もなき患者の原画展 Part1

大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センターにて、患者様によるイラスト展「A5の架け橋」を開催いたしました。


この患者様は、入院時に院内食に付いてくるくる食札にスタッフに向けたメッセージイラストを毎日書いておられましたそうでう。

↑アイディアスケッチ


また、スタッフ宛にスタッフを擬人化したパンダのイラストを添えた絵手紙を手渡されていたそうでう。


今回の展示は、そんな作品を患者様自身が取りまとめ、企画した展示となっています





以下、ご本人からの展示のあいさつ文です

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パーキンソン病と戦う患者と医療スタッフにエールを送りたい!そう考えた患者の一人(作者)は入院準備と同時に考えた。

最初の食事の時、裏方のキッチンスタッフにも感謝を伝えたいと思い、入院後の食事の時に小さなカードの食札が目に入った

その半分の白いスペースを利用して”ごちそうさま”の一言では味気ないので、パンダのイラストを入れてみた。


そして、絵手紙でコロナで疲弊している患者と医療スタッフにも描こうと思いつき、1枚~2枚、いつのまにか20枚になり展示することになった。


少しのユーモアと下手なパンダのイラストが少しでも皆さんのストレス発散の架け橋になればうれしく思います。


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以下、作品を紹介します。






病院スタッフに対する、温かいまなざし(時にはピリ辛な)が感じられますね。

「ありがとう」の一言と、パンダさんに、病院で働く日々を労ってもらえた面持ちがします。








ギャラリーでの展示終了後、病棟内食堂でも展示されましたので、その様子もご紹介します。





 

患者様によると、特に人気の作品は、この2作品だそうです。


(秋山)


2022年6月2日木曜日

水彩イラスト展「爺々のたわごと」

 大阪府豊中市の大阪刀根山医療センターにて、描画楽笑老人さんによる水彩イラスト展「爺々のたわごと」(前期・後期)を開催しました。


描画楽笑老人さんは、この病院の患者さんです。入院治療中、大きな副作用がなく、リハビリ以外、手持無沙汰だったため、以前から嗜んでおられた「お絵かき」を病室で実施されたそうです(詳しくは、文末の作者からの一言を参照)。


今回の展示に向けて、原画をカラーコピーし、更に彩色を施したものをラミネートしてくださいました。重ねられた色彩が独特の雰囲気の作品となっています。


前半は、日本の風景を中心に。

藤本さんは、絵を描かれるとき、元になる写真を見て描かれるそうです。


風景が以外にも、花や鳥の作品もあります。


今回の展示作品は、藤本さんのご厚意で、気に入った方に差し上げることになりました。
希望される方は、申込用紙に記入し、提出してもらいました。




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後半は外国の風景です。



後半は、前半と雰囲気を変えて、外国の風景を中心に展示しました。


異国情緒漂う、作品が並びました。
空と海が描かれている作品が多く、スケールの大きさを感じることができました。





会期が終わるまでに、患者様や職員から、作品の希望がありました。希望が重なった場合は、抽選となる予定でしたが、うまい具合に、希望が重なることなく、皆様に希望の作品をお渡しすることができました。


(秋山)

以下、描画楽笑老人さんからの「爺々のたわごと」。会期中、掲示していたご本人からのあいさつ文です。

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「爺々のたわごと」

古希を過ぎたころ・・・突然の異変、心筋梗塞のお出ましだ。
もうこれでお仕舞いかと覚悟を決めましたが、現代医学のお陰で無事生還。
やれやれ有り難や・・・つくづく健康管理の大切さを痛感!
主たる原因は煙草である。五十年も喫煙すれば血管ボロボロ、発病当たり前。
今後は、禁煙は勿論、食生活も塩分控えめ、適度の運動療法及びストレス解消療法を心掛ける!
運動療法として毎日歩くを実践、一年で約千km目標達成中。・・・又、自転車で図書館、美術館、史跡等の見学で街中を走り廻る、実に楽しい。
ところが、傘寿を迎えたころ、またぞろ心の蔵に異変、不整脈・・・発作的心房細動、コロナを心配しながら入院手術、幸い感染もなく、無事退院。
喜びもつかの間、主治医から肺に陰が有る、専門病院を紹介するので、肺ガン検査受診を進められ、各種検査の結果、左肺扁平上皮癌と判明。
担当医師から、高齢者なので、手術よりも放射線治療を進められ入院治療を決定。 治療中も特に痛みや自覚症状も無く、リハビリ以外することもなく、以前からボケ防止対策をと考え、続けていたお絵かきを病室で実施。
絵の具、画用紙、鉛筆、パレット等百円均一で何でもそろう、お絵かきは観察力、注意力、表現力等がつき≪脳の活性化≫に繋がり、老化の防止になる。
描く技能や手法等を気にする必要は無い≪へた≫で良いのである。描く事が大事なり。安価で最適の趣味であると自画自賛!・・・・・なによりも35日間の長い入院生活、ストレス防止に効果がありました。
肺癌との闘病はこれからも続きますが、とにかく今日も一日元気で過ごさせて戴きました。明日も元気で過ごさせて戴きますように・・・・・

合掌
描画楽笑老人