2022年7月21日木曜日

奥村勝絵画展「画集」

 大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センター内のギャラリーにて、奥村勝さんの絵画展「画集」を開催しております。

↑「桜の老木」

かつて当院の裏門付近にあった桜の木です。
今回の絵画展のメインとして飾られています。

苔むしどっしりとした幹が力強く、しかし穏やかに佇んでいる様子描かれています。
老木が重ねてきた年月を感じることができる作品となっています。


↑左「千里川上流」、左「大阪城と梅林」

今回の展示では、見慣れた地元の風景を描いた作品が多く展示されています。



奥村さんは、元・当院患者様です。入院中、病室でスケッチをしておられたところを病棟スタッフがお見掛けしたのをきっかけに今回の展示に繋がりました。



奥村さんは、現在84歳。63歳で退職後、地域の公民館の水彩画講座を受講したことをきっかけに絵を描かれるようになったそうです。


今回の展示は、約20年の間に制作した作品の中から、選りすぐりをお借りし、前期・後期の二期に分けて展示しています。

日本美術家連盟会員であり、作品を東京・新国立美術館で展示したこともあるそうです。



水彩画も2点展示しました。油絵とは違う味わいがありますね。




さてここからは、展示後半で差し替えた作品をご紹介します。









重厚な油絵作品を見ていると、病院に居ながらにして、美術館にいるような気分にになり、楽しませてもらっています。

この展示は、8月末までです。
コロナ以前であれば、地域の方にも見に来ていただけたのですが、今は難しいの状況です。ブログ上ではありますが、奥村さんの作品を楽しんでいただければと思います。

(秋山)










イラスト展「A5の架け橋」 名もなき患者の原画展 Part1

大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センターにて、患者様によるイラスト展「A5の架け橋」を開催いたしました。


この患者様は、入院時に院内食に付いてくるくる食札にスタッフに向けたメッセージイラストを毎日書いておられましたそうでう。

↑アイディアスケッチ


また、スタッフ宛にスタッフを擬人化したパンダのイラストを添えた絵手紙を手渡されていたそうでう。


今回の展示は、そんな作品を患者様自身が取りまとめ、企画した展示となっています





以下、ご本人からの展示のあいさつ文です

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パーキンソン病と戦う患者と医療スタッフにエールを送りたい!そう考えた患者の一人(作者)は入院準備と同時に考えた。

最初の食事の時、裏方のキッチンスタッフにも感謝を伝えたいと思い、入院後の食事の時に小さなカードの食札が目に入った

その半分の白いスペースを利用して”ごちそうさま”の一言では味気ないので、パンダのイラストを入れてみた。


そして、絵手紙でコロナで疲弊している患者と医療スタッフにも描こうと思いつき、1枚~2枚、いつのまにか20枚になり展示することになった。


少しのユーモアと下手なパンダのイラストが少しでも皆さんのストレス発散の架け橋になればうれしく思います。


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以下、作品を紹介します。






病院スタッフに対する、温かいまなざし(時にはピリ辛な)が感じられますね。

「ありがとう」の一言と、パンダさんに、病院で働く日々を労ってもらえた面持ちがします。








ギャラリーでの展示終了後、病棟内食堂でも展示されましたので、その様子もご紹介します。





 

患者様によると、特に人気の作品は、この2作品だそうです。


(秋山)