2023年2月16日木曜日

塩見正明油絵展「フランスの風景」

1月中旬から2月末まで、元患者様の塩見正明さんの油絵展を行っています。


パリに拠点をお持ちなので、日本とパリを行き来しながら、気に入った風景を描かれているそうです。パリとその郊外の町、今回はポルトガルの風景もあります。

塩見さんが手作りされた額も合わせてお楽しみください。

『セーヌ川、芸術橋とマザラン図書館』
「ポン・ヌフ橋から芸術橋の左岸側を捉えた風景です。右岸側はループル美術館、左岸側はマザラン図書館です。少し向こうにエッフェル塔がそびえ、
なかなかいいアングルだと思い描きました。」(キャプションより)

『シェーズ村遠景』
この村の遠景がとても素晴らしく、車を停めスケッチされたそうです。

『サン・ニコラ・ラ・シャペル教会』
パリからおよそ150km離れた小さな村の教会。

『スミュール・アン・オーソワ』

「この街は、ブルゴーニュエリア=フランシュ=コンテ地域の街。
街はさほど大きくありません。

歴史的な背景として、アンリ4世時代の ユグノーの戦いの影響をもろに受け、今の平凡な街になったようです。
独特な良い雰囲気の街です。

旧市街からアルマンソン川へ下っていくとオレンジ色の屋根の家々と緑、遠くに橋脚。思わずスケッチして写真を何枚も 撮りました。ここはリピート訪問しています。日帰りで行けます。(キャプションより)」


『ペルージュ村』
フランス南部ローヌ地方のリヨンから北東へ40km程走った山中の村。
国指定の「フランス美しい村」の一つだそうです。


作品に添えられている、塩見さんのコメントやお手製の地図と一緒に作品を見ていると、私も旅に出かけたような気分になりました。

この作品展は、2月末まで開催しています。皆さm、ぜひ、お楽しみください。

(秋山)








 

2023年2月1日水曜日

筆文字展

 11~12月、豊中市在住の書道研究家・堤恭子さんによる作品展を行いました。

2013年以降年に1度、作品をお借りして開催しています。

今回、メインに展示しているのは「慶雲」という作品。
慶雲とは、『めでたいことの起こる前兆とされる雲』。

コロナ禍となり、もうすぐ3年が経とうとしています。依然として、見通しは不透明ですが、「来年こそは・・・」と思っておられる方も、多いのではないでしょうか。
そんな思いに後押ししてくれるような作品となっていると感じます。


右:小椋佳・作詞「愛燦燦」
左:荒井由実作詞「やさしさに包まれたなら」

皆さんもご存じの名曲の歌詞です。
筆文字になると、かなり印象が変わってきますね。


左右共に、王維の漢詩に水墨画が添えられています。

左の水墨画は、あの雪舟にも影響を与えたという、南宋の僧・牧谿(もっけい)の「叭叭鳥図」の模写。『叭叭鳥』とは、架空の吉祥鳥として、中国の花鳥図の主題になることそうです。


こちらは、また雰囲気の違う作品です。
俳句に筆で描いた柔らかな絵が添えられています。






今年も、漢詩からポップな絵手紙風の作品まで、筆文字の幅広い魅力を楽しめる展示となりました。


(秋山)

2022年10月20日木曜日

西尾 温 写真展 「 さる サル 猿  saru 」

9月から10月末まで、写真家・西尾温さんによる「 さる サル 猿  saru」 を開催しています。

大阪刀根山医療センターの院内ギャラリーでは、2019年以降、年に1度、地域で活躍しておられるプロの写真家さんの展示を行っています。




今年は 西尾温さん(38)の作品展です。西尾さんは動物好きで、動物園に撮影に行くのがお好きだそうです。今回は、4年間、淡路島モンキーセンターに通い、撮影したサルたちの作品から選りすぐりの23点を展示しています。



タイトルパネルの西尾さんの言葉をご紹介します。

「動物って、人間臭いんです。
同じ場所で、同じ種類の動物で同じような顔をしているように見えても、
一体一体に個性があって、性格が違います。

そんな動物たちの姿に魅力を感じ、10年以上撮影しています。
今回は、おサルさんの写真の中から、
可愛かったり、なんだか人間臭かったりする写真を集めてみました。

楽しんでいただけましたら、幸いです。」



西尾さんのおサルたちを見つめる温かいまなざしが感じられますね。




西尾さんは神戸市出身の38歳。富山大学理学部在学中に写真に興味を持ち、卒業後、ビジュアルアーツ専門学校で専門的に写真を学んだそうです。コニカフォトプレミオを受賞。
現在はフリーカメラマン、写真家、ビジュアルアーツ専門学校講師をされています。


年に1度の写真家さんの写真展では、毎回「お気に入りを1点見つけよう!」という企画をしています。ギャラリーを通りかかった、患者様やスタッフに、お気に一の1枚を見つけて、シールを貼ってもらおう、というものです。



シールは会期中に、じわじわ増えていき・・・


「お気に入りの1点」は今のとこと、上の真ん中の写真、子ザルさんが写真をのぞき込んでいる写真が、1番人気です。

(秋山)
















2022年10月12日水曜日

参加型展示花火展

 

毎年恒例、参加展示花火展を開催しました。

2019年以来、9回目になります。患者さまや、スタッフにはお馴染みの展示のため、展示を開始すると「今年もやるんやね。」との声が聞かれました。


展示開始時は、このような状態からスタートしました。







ギャラリーを通りかかる、患者様、スタッフが1枚1枚張る丸シールが、日々増えてゆき、

1か月経つと、このようにたくさんの花火が上がりました。



参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

(秋山)






2022年7月21日木曜日

奥村勝絵画展「画集」

 大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センター内のギャラリーにて、奥村勝さんの絵画展「画集」を開催しております。

↑「桜の老木」

かつて当院の裏門付近にあった桜の木です。
今回の絵画展のメインとして飾られています。

苔むしどっしりとした幹が力強く、しかし穏やかに佇んでいる様子描かれています。
老木が重ねてきた年月を感じることができる作品となっています。


↑左「千里川上流」、左「大阪城と梅林」

今回の展示では、見慣れた地元の風景を描いた作品が多く展示されています。



奥村さんは、元・当院患者様です。入院中、病室でスケッチをしておられたところを病棟スタッフがお見掛けしたのをきっかけに今回の展示に繋がりました。



奥村さんは、現在84歳。63歳で退職後、地域の公民館の水彩画講座を受講したことをきっかけに絵を描かれるようになったそうです。


今回の展示は、約20年の間に制作した作品の中から、選りすぐりをお借りし、前期・後期の二期に分けて展示しています。

日本美術家連盟会員であり、作品を東京・新国立美術館で展示したこともあるそうです。



水彩画も2点展示しました。油絵とは違う味わいがありますね。




さてここからは、展示後半で差し替えた作品をご紹介します。









重厚な油絵作品を見ていると、病院に居ながらにして、美術館にいるような気分にになり、楽しませてもらっています。

この展示は、8月末までです。
コロナ以前であれば、地域の方にも見に来ていただけたのですが、今は難しいの状況です。ブログ上ではありますが、奥村さんの作品を楽しんでいただければと思います。

(秋山)










イラスト展「A5の架け橋」 名もなき患者の原画展 Part1

大阪府豊中市にある大阪刀根山医療センターにて、患者様によるイラスト展「A5の架け橋」を開催いたしました。


この患者様は、入院時に院内食に付いてくるくる食札にスタッフに向けたメッセージイラストを毎日書いておられましたそうでう。

↑アイディアスケッチ


また、スタッフ宛にスタッフを擬人化したパンダのイラストを添えた絵手紙を手渡されていたそうでう。


今回の展示は、そんな作品を患者様自身が取りまとめ、企画した展示となっています





以下、ご本人からの展示のあいさつ文です

*********************

パーキンソン病と戦う患者と医療スタッフにエールを送りたい!そう考えた患者の一人(作者)は入院準備と同時に考えた。

最初の食事の時、裏方のキッチンスタッフにも感謝を伝えたいと思い、入院後の食事の時に小さなカードの食札が目に入った

その半分の白いスペースを利用して”ごちそうさま”の一言では味気ないので、パンダのイラストを入れてみた。


そして、絵手紙でコロナで疲弊している患者と医療スタッフにも描こうと思いつき、1枚~2枚、いつのまにか20枚になり展示することになった。


少しのユーモアと下手なパンダのイラストが少しでも皆さんのストレス発散の架け橋になればうれしく思います。


********************

以下、作品を紹介します。






病院スタッフに対する、温かいまなざし(時にはピリ辛な)が感じられますね。

「ありがとう」の一言と、パンダさんに、病院で働く日々を労ってもらえた面持ちがします。








ギャラリーでの展示終了後、病棟内食堂でも展示されましたので、その様子もご紹介します。





 

患者様によると、特に人気の作品は、この2作品だそうです。


(秋山)