病院というところ、じっくり歩いて観察してみると、実はたくさんの「余白」があることに気がつきます。特に病棟間をつなぐ「廊下」。
無機質な白い壁が延々と続き、患者さんはその中をストレッチャーや車いすに載せられて粛々と移動を強いられるか、自分でカルテを抱えて部屋着のまま、検査室と病室を往復するか・・・・。
そういう行程で頭に浮かぶ考えは、あまりポジティブにはならないでしょうね。廊下を歩くたびに病気のことばかり考えてしまうかもしれません。
そこで。
この延々と続く廊下を「アートのある回廊」にしてみてはどうか・・・という発想のもと、先週から写真展を開催しています。
テーマは「秋の水辺の風景:トンボ」です。掲示作業のひとこまを以下にご紹介しましょう・・・。
この後ろ姿もダンディな紳士こそ、30枚近い「トンボの写真」を快く提供してくださった撮影者の方です。
近畿地方を中心に、日本各地をくまなく歩かれ、長年にわたって撮り貯められたさまざまな種類、表情の水辺のトンボたち。遠目にしかご紹介できないのが残念ではありますが・・。
普段ムツカシイ顔をして、急ぎ足で廊下を通り過ぎるお医者さまも、作業に足を止めて、しばし雑談。
いつもは下を向いて、病室に急ぐばかりの検査帰りの入院患者さんも・・・「うわぁ、きれいねぇ・・・」とゆっくりと鑑賞。(このあと、同じお部屋に入院している患者さんたちを誘って、再訪してくださいました・・・。)
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